「私には夢がある」2016年5月22日

 ヨハネによる福音書17:22~23


 「わたしは、あなたからいただいた栄光を彼らにも与えました。それは、わたしたちが一つであるように、彼らも一つになるためであります。わたしが彼らにおり、あなたがわたしにいますのは、彼らが完全に一つとなるためであり、また、あなたがわたしをつかわし、わたしを愛されたように、彼らをお愛しになったことを、世が知るためであります。」(ヨハネ17:22~23)

 「私には夢がある」「Have a Dream」とメッセージをされた人で、マーチン・ルーサ・キング・ジュニアという偉大な牧師がいます。彼は非暴力主義の人種差別撤廃運動を推進。1963年に、25万人の公民権運動支持者によるワシントン大行進。このI have dreamはその時のメッセージです。1964年に、公共施設や就職関係の差別撤廃のための「公民権法」の成立。1966年に、選挙権行使上の差別をなくす「投票権法」を成立させました。彼は1968年4月4日、テネシー州メンフィスで暗殺されました。39歳でした。彼は夢のために命をかけた人物でした。

 イエス様もビジョンを抱き、この地に来られました。その夢を実現させる時、それは十字架の時でありました。人の目には、敗北の時にように思われますが、イエス様はこの十字架こそご自分の時、夢、父なる神の夢であると語り「どうぞこれをもって、わたしの栄光としてください」と、祈られたのです。自分の命と引き替えにしてまでも手に入れたいものというのは、そう滅多にあるものではありません。それを代価として支払ってまでも、手に入れたかったもの?その夢とは いったい何でしょうか。それは、私たち一人一人なのです。私たちがそんなにイエス様にとって価値ある人間であるというのは、まったく信じられない話です。しかし、イエス様は私たちが永遠の命を与えるため、私たちの罪そのものとなり、十字架で呪われ、砕かれ、命を捨てられました。イエス様は私たちが永遠の命を得ること、その喜びのゆえに、十字架の苦難の道を耐えしのいでくださいました。

 しかし、まだ、達成されていないイエス様のビジョンがあります。それはなんでしょう。それは、私たちが一つになることです。私たちが一つになって共に神の愛を表わすことです。そのことを夢見て、イエス様は命を捨てられました。この章ではイエス様が「彼らが一つとなるように」と5回祈られました。イエス様が十字架で命を捨てる直前の言葉は遺言といってよいかもしれません。イエス様の切なる夢です。最後の言葉は永遠の言葉になります。私たちが愛し合って一つとなって共に神様の子供として前進し、輝いてほしい。

 


0コメント

  • 1000 / 1000