「ペテロ」2016年9月11日

 ヨハネによる福音書18:15~27


 ペテロは、イエス様の一番弟子でした。常にイエス様の一番近くにいて教えを受け、イエス様の寝食の世話をしました。イエス様がイスラエルのメシアであると信じ、そして、弟子の中で初めて「あなたこそ生ける神の子キリストです」と告白してイエス様を喜ばせました。彼は、全てを捨てて、家族をおいて、イエス様について行き、自分がイエス様を一番愛している者であると信じ、自分の人生を全てイエス様に賭けていたのです。

 しかし、イエス様が捕らえられた時、恐ろしさのあまり、他の弟子達と同じようにイエス様を見捨てて逃げてしまいます。その時ペテロは我にかえって、自責の念にかられ、いてもたってもおられず、遠くからイエス様のあとをつけていきました。

 しかし、最初は門のはしため、次はほかの女中、最後はペテロが忠誠心から耳を切り落とした人の親戚にあたる人に「この人はイエスと一緒でした」と問い詰められると三度もそんな人は知らないといって否定しました。イエス様はそのとき振り向いてペテロを見つめられました。ペテロは「イエス様の言葉を思い出し、外に出て激しく泣きました」

 ペテロは、イエス様のために命をも捨てることができるほど、主を愛していると思い込んでいました。しかし、イエス様を三度も否定したことによって、自分の無力さと罪深さをいやというほど思い知らされました。高慢な心が撃ち砕かれて、自ら本当の姿を知ったのです。

 しかし、イエス様は、打ちひしがれていたペテロのことを愛し、愛しとおしたのです。

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